最近、メンズエステが摘発されるケースがまた多くなってきた印象がありますね。
一部の悪質店がこうした不祥事を起こすと、真面目に営業している健全店もとばっちりを受けてしまうので、まったくもって迷惑な話です。
先月末にもこんなニュースがあったのをご存じの方も多いと思います。
“アロママッサージ”装った風俗店摘発 経営者夫婦2000万円売り上げたか 埼玉・西川口
埼玉県川口市の「営業禁止地域」で、今年4月~5月にかけて、性風俗店を経営した疑いで、経営者ら3人が逮捕された。「アロママッサージ」を装って、性的サービスを提供していたとされる。
「風俗店でない」はずが…性的サービス提供容疑 責任者ら12人逮捕
大阪市内のマンションの一室で違法に性的サービスをさせたとして、大阪府警生活安全特別捜査隊は、風営法違反(禁止地域営業)の疑いで、メンズエステ店を経営するグループの営業責任者を逮捕したと発表した。
店のホームページには「風俗店ではない」と明記されていたが、同隊はグループが従業員に指示し、日常的に性的サービスを提供させていたとみている。
いずれも、ニュース記事からの抜粋です。
西川口・大阪いずれのケースも、本来は風俗店ではないはずのメンズエステで性的サービスをさせていたことが直接の逮捕理由となっています。
さらに、よく読むとほかにも共通するキーワードがあることに気付きます。
それは「営業禁止地域」という文言。
つまり、どちらも営業禁地域性的サービスを提供していたことが風営法違反に問われたということですね。
この「営業禁止地域」とはどのエリアを指すのでしょうか?
まともな経営をしているメンズエステならそもそも風営法違反を気にする必要はないのですが、今回のように店舗が「風俗店ではない」と偽っている悪質なケースもあり得ます。
だから「お店がいきなり摘発されて仕事を失っちゃった」なんてことを避けるためにも、いざというときの自己防衛手段として営業禁止地域を学んでおきましょう。
営業禁止地域は風営法で規定されている
風営法(正式名称は「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」)では、ソープランドや箱ヘルなどの店舗型風俗店について,その営業をしてはいけない禁止区域・禁止地域を定めています。
そして、風営法では、その具体的な範囲について各都道府県の条例に委任をしています。
マンション型メンズエステも「個室」をかまえて営業しているため、性的サービスをしていたら風営法違反にあたるわけですね。
ここでややこしいのは、「禁止区域」と「禁止地域」というワードです。
風営法は、第四章の第二十八条1項で禁止区域と禁止地域を次のように分けて規定をしています。
禁止区域
禁止地域
いずれも違反した場合には2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金と重い罰則が科せられています(風営法第七章第四十九項)。

繰り返しますが、健全な営業をしているメンズエステなら上記のような風営法違反を気にする必要はないですよ。
セラピストのお仕事に興味がある女性でも、いまだに「メンズエステ=風俗」と勘違いしている人も少なくないようです。
基本的なことですが、もう一度ここでおさらいしておきましょう。
メンズエステは風俗店ではありません(きっぱり!)
メンズエステのホームページを見ると、露出度高めのコスチュームを着たセクシーな女性の在籍写真が目につきます。
そのため、メンズエステはエッチなお店(=風俗店)だと思い込んでいる女性もいますが、何度も言うようにそれは誤解です。健全なメンズエステは性的サービス(射精)を提供していません。
一方、射精を伴うマッサージを提供するお店は「風俗エステ」と呼ばれ、こちらは風俗店として性風俗特殊営業の届出を提出することが義務付けられています。
このようにメンズエステはれっきとした非風俗なのですが、セラピストが個室で男性客にマッサージを施すというサービス内容からなのか、世間ではいかがわしいお仕事と思われがちです。
ここで大切なのが、どこまでがメンズエステのサービスなのかという線引きです。
風営法は、第二条第6項で店舗型性風俗特殊営業について、個室を設けていて「異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供する営業」と定めています。
ちょっとわかりにくい表現ですが、ポイントは「異性の客の性的好奇心に応じて」いるかどうかという点です。
風営法解釈運用基準によると「性的好奇心に応じて」とは、当該客の性的な感情に応えてという趣旨であり、通常のマッサージなどは同号の営業には当たらないとされています。
過去には、抜き行為がなくても、セラピストが密着して胸をお客様の顔に当てる,足でお客様の股間を触るなどしていたことから「性的好奇心に応じて」いたと判断された事例もあるとか。
メンズエステのサービスには股間キワキワの鼠径部マッサージなどグレーな面もありますから、くれぐれも性的好奇心に応じない態度が必要です。密着はあくまでもマッサージの一連の流れという意識を徹底すること。これ、ホント大事ですよ!
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メンズエステが摘発されたらセラピストも逮捕される?
メンズエステが風俗行為をすると、風営法違反で経営者が逮捕・摘発されてしまいます。
ではその際、セラピストも逮捕されるのでしょうか?
結論から言えば、セラピストが逮捕されることもあり得ます。
セラピストは,経営者と一緒に禁止区域・禁止地域で風俗行為をしていたとして共犯で逮捕されることがあります。実際、これまでにも経営者と一緒にセラピストが逮捕されたケースもあるようです。
ちなみに、お客様が逮捕されることはありません。しかし、お客様が参考人として警察から話を聞かれたり、調書への署名・押印を求められたりすることはあり得ます。
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まとめ
今回のコラムは法律の話が絡んでいたので、ちょっとわかりにくかったかもしれませんね。
でも、これだけは覚えておいてください!
あなたがセラピストとして真面目に働いていたとしても、もしかしたら他の子がこっそり裏オプで抜き行為をしているかもしれません。
その場合、ある日突然摘発されて、在籍していたメンズエステ自体がなくなってしまう可能性だってあり得るのです。
また、最悪のケースだと経営者が「セラピストが勝手に性的サービスをやった。違法行為をしているとは知らなかった」とか悪質な言い逃れをすることだって考えられます。
そうならないために、いざというときに自分の身は自分で守れるようにメンズエステのルールを知っておくことも大切でしょう。
そして、それ以上に大事なのがくれぐれも悪質店に近づかないこと。また、在籍しているメンズエステが悪質店だと気付いたら、速やかにお店を移籍することです。
メンズエステで働くなら、健全店が絶対におすすめです。このことは忘れないようにしてくださいね。
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